こんばんは。ブロガーNです。
気持ちがモヤモヤした時、短時間で気分を変えたいと思いませんか?そんな時にこのブログを読めば、宇宙のイメージと知らなかった知識が気分転換のきっかけになります。
今回は、ハインラインの名作「月は無慈悲な夜の女王」から、身体拡張の話です。
身体拡張とは
身体拡張とは、人間の身体機能を向上・補完する技術です。人間の能力を補完・向上する、あるいは新たに獲得するための技術とも呼ばれます。
この小説の主人公マニーは、左手の肘から先が無く、その代わり1ダースの義手を持っています。それぞれ特別な用途がありますが、その内のひとつは、外観は生身の腕に見える上に、義手の触覚を脳で感じる事ができます。
ブレインマシンインターフェース(BMI)
実際に人が考える通りに義手を動かすには、ブレイン-マシンインターフェース(BMI)と言う技術が必要です。これにより、脳の信号が検出され、それが機械的な動作に変換されます。主に脳波や神経信号を読み取り、それをコンピュータが解釈して制御信号に変換する技術が利用されます。
最近、脳の信号を使う義手の研究が進んでおり、一部実用化されています。BMI技術が進歩し、神経科学と工学の融合により、義手や義足を脳の信号によって制御することが可能となりました。しかし、まだ完全な実用化には課題も残っており、継続的な研究が行われています。
課題のひとつは、信号の正確で安定した読み取りと解釈です。脳から取得される信号は複雑で個体差があり、ノイズが影響を与える可能性があります。また、長時間の使用や日常生活での異なる状況においても信頼性を保つことが求められます。この信号処理の安定性向上と快適なユーザーエクスペリエンスの確保が、技術の実用化における重要な課題とされています。
宇宙探査と身体拡張
物語では、マニーの3号義手は、神経外科医が使うのと同じレベルの超極微細な作業が可能で、思考計算機の複雑な回路でも修理が出来ます。また6号義手は多目的用途に使えるもので、マニーは地球行政府との会議の時にはその中に小型の録音装置を忍ばせていました。
このように、身体拡張は、ハンディキャップを補うだけでなく、今後は宇宙探査にも使われると思います。
例えば、宇宙空間は強力な放射線に晒されるため、体内に組み込まれた特殊な材料やシールドを用いて、宇宙飛行士を放射線から保護する身体拡張や、長期間の宇宙滞在中に発生する可能性のある身体の損傷に対処するため、細胞修復や再生を促進する身体拡張技術が発達するかもしれないですね。
おそらく拡張された機能の中には、宇宙で危険な状況が発生した時には、人の五感をデータに変換してシステムへ送り、それをAIが判断して、拡張機能をコントロールして最適な動作を可能とするような事も可能になるでしょう。
このような拡張機能が、宇宙服のような外付けのハードウエアだけではなく、人体そのものと接続されている機器によって実現可能になると、人の感覚と融合して、宇宙における予測不可能な危険などへの素早い反応や、エネルギーを浪費しない効率的な動作が可能になると思います。
おわりに
人間は、昔も今もサイボーグ009やアベンジャーズのような特殊能力を持つ事に憧れがあると思います。なので、これからも身体拡張技術はさまざまな形で発展していくものと思われます。
だだし、それらを犯罪や戦争に使われないように、最大限の努力をする必要があると感じます。
参考リンク
ムーンショット目標1(内閣府)
2050年までに、人が身体、脳、空間、時間の制約から解放された社会を実現
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