銀河帝国の興亡の楽しみ方3

こんにちは。ブロガーNです。

SF小説を読んでみたいけど、なかなかきっかけがつかめないと思う人は多いと思います。そこで、このブログではSFを読む事で拡がるテクノロジーの世界について解説していきます。
このブログを読めば、きっとSF小説を読む楽しさが倍増しますよ。

今回は、アシモフの名作「銀河帝国の興亡」から、フォースシールドについて考えます。

宇宙の画像はSFの世界を感じさせてくれます。

シールドと言うのは、昔からSFに登場する定番の防御技術ですよね。敵のレーザービームを拡散させて、宇宙船の船体を守ると言う使い方が一般的です。

銀河帝国の興亡では、核兵器を搭載しフォースシールド防御を装備した宇宙船が行方不明になります。シールドで防御された宇宙船を破壊するには、それを上回る強力な武器が必要になるため、科学技術が衰退した銀河系の周辺星域の武器ではなく、帝国の戦艦による攻撃であるとわかるのです。

しかし、科学技術を発展させたファウンデーションは核動力装置の小型化を進めて、家電製品や個人用シールド装置に応用した製品を実用化しています。この事がファウンデーションを危機から救うのですが、詳しくは小説をお読みいただければと思います。

では、実際にこのような防御シールドを作れる可能性があるでしょうか?


実は、地球自体が大きなシールドに守られているのです。
地球の約1万1600キロ上空に、有害な電子から地球を守る「透明バリアー」が存在しています。この透明バリアーはバンアレン帯と呼ばれる放射線帯の内側で発見され、太陽嵐の発生時に衛星や宇宙飛行士を脅かす高エネルギー電子を防ぐ役割を果たしているそうです。

太陽風とジオスペース JAXA/ERG science team

銀河帝国の興亡では「個人用のシールド装置」が登場します。
この小説の中でも、通常の技術では都市を守るシールド装置は6階建てのビル相当の動力装置が必要とされていますが、ファウンデーションは、さらに技術を進歩させて核動力装置を小型化し「胡桃(くるみ)」程度の大きさの鉛の箱に納めることに成功しています。この技術によって、人の周囲に大きなエネルギーを発生させて個人用のシールド装置を実現しています。

DUNE/砂の惑星の映画でも個人用シールドがたびたび現れますが、この映画のシールド装置は旅行カバンくらいの大きさでかなり重量がありそうな感じですね。

もし現実に敵の攻撃を無力化するシールド装置が実用化されると、戦争はどの様に変わるでしょうか?

敵の攻撃を無力化するシールドが実用化されると、戦争のやり方は大きく変わると思います。砲弾が飛んできても、それが当たる前に方向を変えたり、跳ね返す事ができれば、敵の正面から攻撃が可能になります。

将来は、地球を守っているバンアレン帯と同じ原理を用いて、電磁フィールドを生成して砲弾の軌道を変えてしまうような技術が実用化されるかも知れません。

もちろん、現在、これらの技術には多くの課題があり、実現には時間と研究が必要でしょう。また、新たな技術が導入されることで、相手側もそれに対抗する手段を模索するため、技術の進化がさらに戦術の変化を引き起こす可能性もあります。

シールド技術の存在は戦争そのものをなくすわけではありません。逆に、より強力な兵器や攻撃方法の開発競争が起こる可能性もあり、新たな脅威や攻撃戦術が生まれる可能性も考えられるのです。

おわりに

シールド装置は、宇宙船全体を守る大きなものから個人用の小さなものまでSF小説の定番技術です。そして、ビーム光線と共にSFらしさを演出するのに欠かせないアイテムなので、人類はきっといつか実用化するに違いないと思います。

参考リンク

太陽風とジオスペース(JAXA)

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