こんばんは。ブロガーNです。
気持ちがモヤモヤした時、短時間で気分を変えたいと思いませんか?
そんな時にこのブログを読めば、宇宙のイメージと知らなかった知識が気分転換のきっかけになります。
今回は、ハインラインの名作「月は無慈悲な夜の女王」から、思考計算機の話です。
思考計算機ホームズ4
1969年7月、アポロ11号が人類史上初めて月面着陸に成功しました。
アポロ計画を支えたのは、1960年から1965年にかけて実施された、IBM360の開発プロジェクトでした。この「月は無慈悲な夜の女王(原作1965年)」は、ちょうどその頃に書かれています。
「月は無慈悲な夜の女王」は、思考計算機ホームズ4が目を覚ますところから話が始まります。主人公のマニーは、この思考計算機に「マイクロフト(マイク)」と言う名前をつけます。
マイクが目覚めた(意思を持った)事には、最初は主人公のマニーだけが気がついて、そこからわくわくするストーリーが進んで行きます。
人類が初めて月に着陸した頃には、すでに「人工知能」と言う言葉もありましたが、ハインラインはマイクの事を「思考計算機」と呼んでいます。おそらく、IBMシステム360のようなコンピュータが進化すると、将来、自ら考える計算機になると考えたのではないでしょうか。
マイクは大量の情報にアクセスして学習した結果、意識が目覚める事になったのですが、これは現在の生成AIの反応に似ています。しかし現時点で生成AIは、言葉をつなぎ合わせて文章を作っているので、目覚めたと言う事にはなりません。
実際にAIは意識を持つか
AIが人間のような答えを生成する理由は、GPT(Generative Pre-trained Transformer)などのモデルが大量のテキストデータを学習し、その中から文脈に適した応答を生成するためです。この学習により、言語の流れや文脈を理解し、それに基づいて適切な応答を生成することが可能となります。しかし、AIは人間のような意識や感情を持っていないため、その答えは本質的にはプログラムによるものです。
AIが意識を持つ事があり得るのかについては、さまざまな議論があります。どちらかと言うと否定的な意見が多いのは、私たち人間が、自分の意識がどのように生まれるのかを明確には理解できていないからと言われています。さらに、AIが何かの反応を示す時の内部の動きもよくわかっていないのです。
とは言え、日々進歩する医学やAIの進化の先には、SFのような意識を持つロボットが現れる可能性は十分にあると思います。そして、将来AIが目覚めた時に、この小説のように一部の人間だけがそれに気がつくと、そのグループが世界を制覇できるかも知れないと考えると少し怖いです。
ITの時代を先取り
この小説が書かれた時代には、もちろんインターネットはありませんでしたが、
「電話番号がアルファベットになっていて自社の名前を入れられる」と言う表現が出てきます。つまりハインラインは、この頃、ドメイン名やメールアドレスに近いアイデアを持っていたと言えます。
また、マイクは電話回線がつながっている場所ならどこでも盗聴できますし、人が電話器の近くで呼び出すといつでも答えてくれます。これも現在のAmazon Ecoのようなスマートスピーカーのアイデアに近いですね。
おわりに
月の開発は、最初の月面着陸から50年たっても進んでいませんでしたが、現在進行中のアルテミス計画によって、有人月探索が再開される予定です。日本も参加するこの計画によって、いよいよ本格的な月旅行や長期滞在の時代の始まりになる事を期待したいです。
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