こんばんは。ブロガーNです。
気持ちがモヤモヤした時、短時間で気分を変えたいと思いませんか?そんな時にこのブログを読めば、宇宙のイメージと知らなかった知識が気分転換のきっかけになります。
今回は、ハインラインの名作「夏への扉」から、タイムマシンの話です。
夏への扉の主人公ダニエルは、1970年にコールドスリープに入り、2000年に目覚めます。
過去へ戻るにはタイムマシンが必要ですが、未来に行くのはコールドスリープで事足ります。つまり重要なのは、コールドスリープでは年を取らずに未来に目覚める事ができるという事ですね。
もし、1970年に30歳の人が普通に暮らして2000年になると60歳になってしまいますが、ダニエルの場合は、30歳のまま2000年の世界に存在できるのです。
そしてダニエルは、2000年の世界で知り合いになったチャックから、軍事機密のタイムマシンの存在を聞き出します。
タイムマシンを使えば2000年の世界の体と意識のまま、1970年に戻れると言う設定ですが、タイムマシンで過去に戻ると、元の世界の歴史が変わってしまうというタイムパラドックスがあります。
このタイムパラドックスを解決するための方法として、いくつかのアイデアが考えられます。ひとつは「多元宇宙説」で、過去を変えると別の分岐した宇宙が生まれ、元の宇宙の歴史には影響を与えないとする考え方です。
もう一つは「時間線の修正」で、タイムトラベラーが過去を変えた場合、その変更を修正するためのメカニズムが働くという考え方です。
さらに「固有の歴史」というアイデアでは、過去を変えても歴史の出来事は必ずしも変わらず、タイムトラベラーが過去に行った行動は既に歴史の一部として存在していた事になると言う考えもあります。夏への扉は、この考えに近いストーリーになっています。
このように、タイムマシンは読者の想像力を刺激し、過去や未来への旅を可能にすることで、無限の可能性を感じさせます。過去の出来事を変えたり、自分の過去を修正したりするというアイデアは、多くの人にとって魅力的ですね。
さて、では過去に戻るタイムマシンを実際に作ることは出来るでしょうか?
よく知られているのはワームホールを使う方法です。ワームホールとは、通常の宇宙空間を曲げて、異なる地点を結ぶトンネルのようなものです。アインシュタインの一般相対性理論に基づいて提案され、実現すれば超光速の移動が可能とされます。
このワームホールの出口を過去に作る事ができれば、過去に戻るタイムマシンが作れるかも知れないそうです。しかし、これを実現するには、現在知られている物理学の法則とは異なる別の物理学の法則が成り立つ方法を見つける必要があります。
過去に戻るという事は、エネルギー保存則やエントロピー増大則など、時間に関する物理学の法則を根底から変える事になるので、実際には不可能と言われているのです。もし全く違う物理学の法則が成り立つ異次元世界があれば、そこを通って過去に戻ると言う可能性が出てきますが、それはSFの世界だけの話のようです。
おわりに
物理学者のカルロロベッリは、「宇宙には無数の物理系があるはず。」と説きます。
我々の宇宙では、熱力学の第二法則が成立して、時間が過去から未来へ流れるのですが、それが成立しない宇宙も存在するのではないかと言う事です。
そのような世界では、我々が認識している時間の概念は通用しないでしょうし、そもそも時間そのものが無意味なのかも知れません。
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