こんばんは。ブロガーNです。
もし、音もなく空中を移動し、カメラやセンサーにも映らない小さなドローンが、あなたのすぐ近くまで忍び寄ってきたら・・
気づいた時には、もう目の前にいるかもしれません。
今回は、マーサ・ウェルズのSF小説『ネットワーク・エフェクト』から、「未来のドローン」を考えてみます。

ドローンの「雲」を操る警備ロボット
物語の主人公は、人間を警護するために作られた警備ロボット「弊機」です。
戦闘になると、弊機は多数の小型ドローンを「雲のように」引き連れ、宇宙船に侵入してきた敵と戦います。
ドローンの重要な仕事は偵察です。
敵がどこにいるのかわからない時には、まずドローンを先行させる。守らなければならない人間の近くにも待機させ、敵が接近すれば即座に弊機へ知らせます。
時には偵察だけでなく、敵へ体当たりして動きを妨害することもあります。
つまり「弊機」は、自分の「目」を何十個にも増やして戦っているのです。
しかも舞台は狭い宇宙船の内部。敵に気づかれず飛び回っていることから、現在の回転翼を持つ機体とはかなり違う、小型で静かな飛行装置と考えられます。
なぜ現在のドローンは音がするのか?
現在広く使われているドローンは、複数のプロペラを高速回転させて飛行します。
プロペラが空気を下向きに押し、その反作用で機体を浮かせます。
そして、それぞれのプロペラの回転数を細かく変えることで、上昇、下降、旋回、前進などを行います。
非常に優れた仕組みですが、弱点があります。
それが「音」です。
高速回転するプロペラが空気を切るため、独特の飛行音が発生します。
小型化しても、完全に無音にすることは簡単ではありません。
では、プロペラを使わないドローンを作る事は可能でしょうか?

「羽ばたくドローン」という別の道
実は、プロペラに頼らない小型飛行ロボットの研究も進められています。
その一つが、鳥や昆虫のように翼を動かして飛ぶ「オーニソプター」です。
さらに研究段階では、従来のモーターや回転軸などの機械部品を減らし、新しいアクチュエーターで翼を動かす超小型飛行ロボットも考えられています。
こうした技術が発展すれば、現在のドローンとはまったく違う、昆虫のように小さく静かな飛行ロボットが登場するかもしれません。
そしてSFなら、さらに先へ進めます。
重力を制御して飛ぶことはできるか?
もし重力そのものを制御できれば、プロペラも翼も使わず、機体を空中に浮かせられるかもしれません。
一般相対性理論では、重力は単純な「引っ張る力」ではなく、質量やエネルギーによって生じる時空の曲がりとして説明されます。
ならば、その時空の形を人工的に変えれば重力を操れるのではないか・・
SFでは非常に魅力的な発想です。
しかし現在の物理学には、地球の重力を打ち消すような「反重力装置」を作る方法はありません。時空を大きく変形させるには莫大な質量やエネルギーが必要で、重力をスイッチのように自由に制御できる技術も発見されていません。
ここはまだ、SFの領域です。
さらに怖い「ステルス・ドローン」
『ネットワーク・エフェクト』には、もっと不気味なドローンも登場します。
肉眼では見えるのに、カメラやセンサーではうまく検知できない「ステルス・ドローン」です。物陰に潜み、突然目の前に現れる。
もし将来、超小型化、静音化、そしてセンサーから発見されにくくする技術が組み合わされれば、「気づかれずに近づくドローン」という発想が現実味を帯びてきます。
ただし、小説のようにあらゆるセンサーから完全に姿を消すのは現実的ではありません。。
可視光、赤外線、レーダー、音響など、それぞれ異なる方法で物体を検知できるため、すべてを同時に欺くのは非常に難しいからです。
それでも未来のドローンは、災害現場の捜索、危険な設備の点検、宇宙船内部の監視、医療支援など、人間が入りにくい場所で活躍するのは間違いないでしょう。
多数の小さなドローンをネットワークでつなぎ、一つの知性(AI=ロボット)が自分の目や手足のように操る・・
ドローンとAIとの組み合わせは、もうSFの世界に限りなく近づいているのかもしれません。
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