こんばんは。ブロガーNです。
もし宇宙船で地球の軌道を回っていた時、直径わずか1cmの金属片が自分に向かって飛んできたらどうなると思いますか?
「1cmくらいなら大丈夫そう」と思うかもしれません。
でも宇宙では、その小さな破片がとても危険な“宇宙の弾丸”になります。
今回は、SF小説『マーダーボット・ダイアリー』に登場する「スペースデブリ」の話です。
まず、スペースデブリとは何でしょうか?
これは簡単に言えば、「宇宙ごみ」のことです。

壊れて動かなくなった人工衛星、打ち上げに使われたロケットの部品、さらには宇宙での衝突や爆発で飛び散った破片まで、さまざまなものが地球の周りを高速で飛び続けています。
しかも、その数は想像以上です。
現在、ソフトボールより大きなデブリだけでも3万個以上。さらに数ミリ〜数センチの小さな破片を含めると、数億個以上あると考えられています。地球の周りは、実は「見えないごみ」でいっぱいなのです。
『マーダーボット・ダイアリー』では、主人公の警備ロボット「弊機(へいき)」が、調査宇宙船で中継宇宙ステーションへ向かいます。
その宇宙船には、超高性能だけど少し皮肉屋なAI「ART」が搭載されていました。
小説のストーリーでは、調査船が停泊している大型のステーションから衛星の宇宙港へシャトルで移動する途中で、敵に攻撃される危険がありました。
そこで弊機は、「もし攻撃されたらどうするんだ? 調査船には武器がないだろ?」と聞きます。
するとARTは、平然とこう答えます。「デブリ偏向システムがあるよ」
なんだか普通の設備のように聞こえますよね。
でも実は、その正体はレールガンでした。
レールガンとは、電気の力で金属弾を超高速で発射する未来兵器です。
つまり表向きには「宇宙ごみ対策」と説明しながら、本当は戦闘にも使える秘密兵器だったのです。
こういう“SFらしい設定”はワクワクしますよね。

では、実際にレールガンでデブリを撃ち落とすことは可能なのでしょうか?
今のところ簡単ではありません。
なぜなら、デブリは秒速7〜8kmという、とてつもない速さで飛んでいるからです。
これは東京から大阪まで、たった1分ほどで移動してしまうスピードです。
そんな高速の物体に正確に命中させるのは非常に難しく、もし破壊しても、さらに細かい破片が増えてしまう危険があります。ですが現在、本当に「宇宙ごみを片づける技術」が開発され始めています。
しかも、その中心にいるのが日本企業やJAXAなのです。
例えばISS(国際宇宙ステーション)では、10cm以上の大きなデブリについては地上から監視しています。そしてもし衝突の危険がある場合、ISSはエンジンを使って少しだけ軌道を変え、事前に回避するのです。宇宙ステーションが“デブリをよける”と聞くと驚きますよね。
一方で、もっと小さなデブリは見つけるのが難しく、もし衝突すると壁に穴が開く可能性があります。
しかしISSは複数のモジュールに分かれているため、空気が抜ける前に宇宙飛行士が別の区画へ避難し、あとで船外活動で修理することができます。
まるでSF映画のワンシーンですが、これは現実の話です。
さらに『マーダーボット・ダイアリー』には、宇宙港の周囲に「デブリ対策の塔」が並んでいる描写があります。おそらくその塔は、飛んでくるデブリの軌道を変え、宇宙港を守っているのでしょう。
未来の宇宙都市には、本当に“宇宙デブリ防衛システム”が必要になるのかもしれません。
そして今、現実世界でもSFのような技術が生まれようとしています。
現在開発されているデブリ除去衛星は、宇宙ごみにゆっくり接近し、回転の状態や壊れ方を調査します。その後、ロボットアームや特殊な装置を使ってデブリをつかみ、大気圏へ落として燃やしてしまう計画です。
宇宙空間で、高速で回転する巨大なごみに近づき、ロボットアームで捕まえる・・
まるでSFアニメのミッションみたいですよね。
でも、それが本当に現実になろうとしているのです。
人類がこれから月や火星へ進出し、宇宙で暮らす時代になれば、スペースデブリ問題はさらに重要になります。宇宙を安全に使い続けるためには、「宇宙を掃除する技術」が必要になるのです。
もしかすると未来では、「宇宙ごみ回収業」という職業が人気になる日が来るかもしれません。
SFの世界だと思っていたことが、少しずつ現実になり始めている。
それこそが、宇宙とSFの面白さなのです。
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