地球幼年期の終わり – 物質の消滅

こんにちは。ブロガーNです。

今回は、アーサーCクラークの名作「地球幼年期の終わり」から、物質の消滅の話です。

もしある日、地球そのものが静かに消えてしまうとしたら――
爆発もなく、跡形もなく消えるなんて、本当にありえると思いますか?

The glittering, glitzy contents of the globular cluster NGC 6652 sparkle in this star-studded image from the NASA/ESA Hubble Space Telescope.

地球幼年期の終わりでは、人類が宇宙に本格的に進出する寸前に、人類よりはるかに進んだ異星人が現れます。しかし、この異星人は地球を侵略に来たのではありませんでした。むしろその力で人類同士の争いを止めさせて、地球には平和な時代が訪れます。

そして最後に人類が次の進化の段階を迎え、宇宙の超生命体の一部として旅立ちます。その時、なんと地球自体も物理的に消滅すると言う衝撃的な結末が待っているのです。

そこで「物質の消滅」とはどんな事なのかを考えてみたいと思います。

まず、地球は何でできているかを考えてみましょう。

地球は、鉄・酸素・ケイ素などの「元素」からできていて、その正体はさらに小さな「原子」です。
そして原子は原子核と電子から、さらに原子核は陽子と中性子という粒でできています。

 地球 = 元素の集まり
 元素(原子) = 原子核と電子
 原子核=陽子と中性子
 陽子と中性子=さらに小さな粒

よって「物質が消滅する」と言うのは、この物質を構成する最小単位の粒が消滅する事を意味します。
ここで重要なのが、「物質とエネルギーは変換できる」という考え方です。

学校の物理で習うe=mc2と言う式を覚えていますか?

これはe(エネルギー)m(質量)を変換する式です。この式は、ほんのわずかな物質にも膨大なエネルギーが秘められていることを意味します。

小説の中で、超知性体となった人類は、地球の全ての物質をエネルギーに変えて宇宙へ持って行きます。もし地球の物質全部をエネルギーに変えるとすれば一体どれくらいになるでしょうか?

地球の重さは6×1024 kgくらいで、光の速さは 3×108m/sなので、地球の物質全てをエネルギーに変える場合の計算は、e=(6×1024)x(3×108)2となります。これは大まかに1040(J)ジュールであり、とにかく、とんでもなく大きなエネルギーが発生しそうです。

一方で、物質は「反物質」とぶつかると消滅します。これを「対消滅」と言います。
「物質 + 反物質 → エネルギー(消滅)」という現象が起きるのです。

つまり、理論的には物質を完全にエネルギーに変えてしまうことが可能なのです。

ただし現実では・・

・地球規模の物質をコントロールする技術は存在しない
・反物質は少量しか作れず、保存も難しい
・もし対消滅すれば「静かに」ではなく大爆発になる

つまり、小説のように「爆発なしで、地球を丸ごとエネルギー化する」というのは、今の科学ではほぼ不可能です。

ここがSFと現実の大きな違いです。

おわりに

それでも、もし未来に、
「物質を自由にエネルギー化する技術」「宇宙規模で物質を扱える文明」
が実現すれば、人類は「物質」という形を捨てる存在になる可能性もゼロではないでしょう。

それはもしかすると、「人間」という枠を超えた、まったく新しい生命の姿かもしれません。

参考リンク

星間物質は摂氏3万度 ボイジャーが太陽圏越え観測

太陽圏

反物質

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